中国の冷凍餃子からアフリカ豚コレラウィルス

 アフリカ豚コレラのウイルスが、中国の大手食品メーカーが製造販売する冷凍ギョーザから検出されたそうです。

 ウィルスが検出されたのは、河南省鄭州市に本社を置く冷凍食品の大手「三全食品」で、18日に同社製造の冷凍餃子からアフリカ豚コレラの遺伝子が検出されたと発表したものです。

 中国では昨年8月に初めてアフリカ豚コレラの発生が確認され、当局は封じ込めに全力を挙げてきましたが、残念ながら感染の拡大を阻止できず、感染地域が広がっています。

 中国は世界最大の豚肉生産国で有り、同時に消費国でもあります。これまでに数十万頭の豚が殺処分されていますが、まさか感染した豚の肉が加工食品に使用されていたとは。

 アフリカ豚コレラは、1912年にケニアで初めて発生が報告された豚と猪に特有の家畜伝染病で、人間には感染しません。病状によって慢性、甚急性、急性、亜急性と種類があり、このうち甚急性と急性は致死率がほぼ100%です。ワクチンは実用化されておらず治療法もないため、殺処分や移動禁止以外に対策がありません。

 これが加工食品から検出されると言う事は、感染した事実を隠して出荷された肉が市場に出回っている可能性が高いと言わざるをえません。今月6日にも、関西国際空港で吉林省からの旅行者が持ち込もうとした豚肉のソーセージから、アフリカ豚コレラのウィルス検査で陽性反応が出ています。このソーセージのメーカーなどは不明ですが、事態は予想以上に深刻かも知れません。

金正男殺害はVXと断定

 北朝鮮の金正恩・朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男氏が殺害された事件で、マレーシアのスブラマニアム保健相は26日、正男氏の死因がVXだと断定しました。

 VXは、人類が作った化学物質の中で最も毒性の強い物質といわれています。1950年代初期にイギリスで合成され、揮発性が低いため残留性が高く、化学的安定性も高く直ぐには分解されないため、温帯の気候であれば散布から1週間程度は効果が残留します。しかも、呼吸器からだけでなく、皮膚からも吸収されて毒性を発揮するため、ガスマスクだけでは防護できません。さらに、親油性が高く水だけでは洗い流せないため、化学洗浄しないと安全な状態になりません。

 保健相は正男氏がVXを顔にかけられ、「襲撃から15~20分で死亡した」との見解を示しました。また、マレーシア当局は、殺害現場となったクアラルンプール国際空港の格安航空会社用ターミナルで毒物が残留していないか調査し、有害物質は検出されなかったとして安全を宣言しました。

 当初中々死因について断定しなかったマレーシア当局でしたが、VXによるものと断定しました。しかし、他国の、しかも空港で化学兵器を使用するとは、さすが北朝鮮と言うしかありません。

イギリスの原発に中国の技術導入

 中国が独自開発した原子炉技術をイギリスの原子力発電所で導入する計画に、両国首脳が21日の英中首脳会談で合意しました。

 イギリスを公式訪問中の習近平国家主席とキャメロン首相が同日、同国東部ブラッドウェル原子力発電所で、中国の原発事業会社「中国広核集団(CGN)」などが中心となって開発した新型原子炉「華竜1号」の技術を活用することで合意したものです。その他、同南西部にフランス電力公社が建設するヒンクリーポイント原発にも、CGNが60億ポンド(約1兆1000億円)を出資することも決まったと言う事です。

 キャメロン氏は首脳会談後の記者会見で、「歴史的な契約だ」と意義を強調しましたが、国内からは中国製原子炉に対する安全性の不安や、人権問題や南沙諸島問題等を抱える中国と関係を深める事への懸念が高まっています。

 欧米からは中国の人権問題、南沙諸島問題で批判が高まっており、中国政府はイギリスを取り込む事で状況を打開する足がかりにしたいのでしょう。