金正男殺害はVXと断定

 北朝鮮の金正恩・朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男氏が殺害された事件で、マレーシアのスブラマニアム保健相は26日、正男氏の死因がVXだと断定しました。

 VXは、人類が作った化学物質の中で最も毒性の強い物質といわれています。1950年代初期にイギリスで合成され、揮発性が低いため残留性が高く、化学的安定性も高く直ぐには分解されないため、温帯の気候であれば散布から1週間程度は効果が残留します。しかも、呼吸器からだけでなく、皮膚からも吸収されて毒性を発揮するため、ガスマスクだけでは防護できません。さらに、親油性が高く水だけでは洗い流せないため、化学洗浄しないと安全な状態になりません。

 保健相は正男氏がVXを顔にかけられ、「襲撃から15~20分で死亡した」との見解を示しました。また、マレーシア当局は、殺害現場となったクアラルンプール国際空港の格安航空会社用ターミナルで毒物が残留していないか調査し、有害物質は検出されなかったとして安全を宣言しました。

 当初中々死因について断定しなかったマレーシア当局でしたが、VXによるものと断定しました。しかし、他国の、しかも空港で化学兵器を使用するとは、さすが北朝鮮と言うしかありません。

イギリスの原発に中国の技術導入

 中国が独自開発した原子炉技術をイギリスの原子力発電所で導入する計画に、両国首脳が21日の英中首脳会談で合意しました。

 イギリスを公式訪問中の習近平国家主席とキャメロン首相が同日、同国東部ブラッドウェル原子力発電所で、中国の原発事業会社「中国広核集団(CGN)」などが中心となって開発した新型原子炉「華竜1号」の技術を活用することで合意したものです。その他、同南西部にフランス電力公社が建設するヒンクリーポイント原発にも、CGNが60億ポンド(約1兆1000億円)を出資することも決まったと言う事です。

 キャメロン氏は首脳会談後の記者会見で、「歴史的な契約だ」と意義を強調しましたが、国内からは中国製原子炉に対する安全性の不安や、人権問題や南沙諸島問題等を抱える中国と関係を深める事への懸念が高まっています。

 欧米からは中国の人権問題、南沙諸島問題で批判が高まっており、中国政府はイギリスを取り込む事で状況を打開する足がかりにしたいのでしょう。

北京の繁華街でタクシー運転手30人が服毒

 中国北京市公安局の発表によると、北京市随一の繁華街・王府井で4日午前11時(日本時間同日正午)ごろ、タクシー運転手ら30人以上が地面に倒れているのを警官が発見したそうです。

現場には農薬の入った瓶が転がっており、農薬を飲んで集団自殺を図ったとみられますが、全員病院に運ばれ、命に別条はないと言う事です。

 倒れていたのは、黒竜江省綏芬河市の運転手らで、タクシーの貸借などをめぐって陳情のため北京に来たようです。
 北京市では、多くの人が集まる天安門や国家指導者が執務する中南海付近などで、地方から多くの陳情者が集まるのが日常的な光景になっていますが、最近では陳情者が集団で農薬を飲んだりする騒ぎが多発しているそうです。多くは土地強制収用や立ち退きで住む場所を終われた地方の農民で、服毒で周囲の関心を集めるとともに、当局に抗議の意思を表そうとしているのだそうです。

 繁華街なら多くの外国人観光客の目につきますし、海外のマスコミの目にもとまる。共産党政府にとっては一番嫌なこと。陳情者はそこを狙っているようです。